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ASEANへの進出法務、アジアでの不動産取引の法務サポートの仕事を行っている日本人弁護士が最新情報をお伝えします

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日本も涼しくなってきたとのことですが、プノンペンも朝夕は涼しくなってきました。今はクーラー付けずに窓を開けて仕事をしています。

この後は友人が日本から来ましたので、浦江亭さんで焼肉を頂いてきます。

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今回も、引き続き制限利息について説明します。

前回民法、民法的用法及び司法省令が制限利息を年18%としているにもかかわらず、市中の銀行やマイクロファイナンスがそれ以上の金利を設定していることについて紹介しました。

その理由は、銀行とマイクロファイナンスを監督するNBC(National Bank of Cambodia;日本における日銀)の省令にあります。

2009年NBC省令07-09-213号第1条は、銀行及び(マイクロファイナンス等の)金融機関は、各機関の能力及び方針に応じて金利を設定する権利を有する旨定めており、これに従って、銀行やマイクロファイナンスは年18%以上の金利を自由に設定しているわけです(NBCは金融機関に利息に関する報告義務を課し、これをコントロールしています。)。

この規定は、年18%を超える部分については、上記民法、民法的用法及び司法省令と反していることから、その効力が問題となります。

カンボジアにおいてこの点に関する判例はまだ存在していないものと思われますので、本点に関する判例が出ることは楽しみですが、上記NBC省令を無効とするととても大変なことになると思われますので、判例が出たとしても、今のところは謙抑的な判例が出るものと予想します。

高利による貸付が社会問題となり、同時に、選挙が近づいてくると判断も変わって…(ゴニョゴニョ)

ホーチミン→プノンペンSEZの出張から帰ってきました。

ホーチミンの雨はプノンペンよりもシトシト小雨が降り続くというタイプの雨でした。

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今回は、引き続きカンボジア民法における消費貸借契約、特に利息について説明します。

民法318条そして584条2項は、法定利息を日本と同じ年5%と設定しています。

5%以上の利息を定める場合は、その旨の合意を借主の署名のある書面で行わなければ効力を生じず、その結果、利息は法定の年5%とされることになります(民法584条3項、583項)。

次に利息の上限ですが、民法585条は「制限利率とは、当事者の合意によって適法に定めることのできる利率の上限をいい、法令がこれを定める」(1項)、「当事者の合意によって定められる利率は、第584条第2項に定める法定利息を上回ることができるが、制限利率を超えることができない」(2項)と定めています。

その上で、民法適用法17条1項は、「制限利息は、年利率10%から30%の範囲内で、司法省例によりこれを定める」と規定しています。

そしてそれを受けた2011年司法省令128号が制限利率を年18%としているわけです。

しかし、カンボジアには年30%以上の利息を設定している銀行やマイクロファイナンスが見受けられます。それは何故なのでしょうか?

次回は上記点について書こうと思います。

今日も午後3時頃から突然暗くなり始め、5分後には風が強まり、そして豪雨が降り、30分後には止んでいました。

年間27日もあるのに今月・来月はカンボジアには祝日がなく、職員も(僕達も)疲れが溜まってきた今日この頃です。

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今日はカンボジア民法における消費貸借契約について少し説明します。

日本では消費貸借契約の成立には目的物の交付(貸金の場合は貸主が借主にお金を渡すこと)が必要なのですが(所謂、「要物契約」)、カンボジア民法上、消費貸借契約は合意のみで成立します(民法579条)。

といっても、書面で契約しない場合、契約当事者は、目的物の交付がある部分を除いて、契約を撤回することができるということになっています(同法580条)。

日本民法における贈与契約に非常に似た内容になっています。

それともう一点、利息について説明します。

非常に重要なのは、利息契約は書面によってなされなければならず、かつ、そこに借主の署名がなければ効力を生じないことです(同法583条3項)。

当事者間で利息に関する合意があったとしても、それが口頭によるものに過ぎなかった場合は無効です(例外、同条4項)。

同様に、当事者が法定利息(同法318条)を超える利息で合意する場合、借主の署名がある書面によって、その利率に関する合意がなされなければなりません(同法584条3項、583条3項)。

次回は上記に関連して、カンボジアにおける利息制限について書いてみたいと思います。