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前回の更新で続きを翌日書くと言いながら2週間ほど経ってしまいました…スミマセン汗

それでは前回の続きをどうぞ!

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3.時間外手当

(1) 日本

日本では、使用者が労働者に、労働基準法上の法定労働時間(週40時間、1日8時間)を超えて労働をさせる場合、休日に労働をさせる場合は、割増賃金を支払わなければなりません。

割増率は時間外労働については25%、休日労働については50%、月間60時間を超える時間外労働部分については50%とされています。

なお、午後10時から翌午前5時までの時間帯に行われた労働(深夜労働)については、通常の労働時間の賃金の25%以上の割増賃金を支払わなければなりませんが、深夜労働と時間外労働・深夜労働と休日労働が重なった場合は、それぞれ、1.25✕1.25、1.25✕1.5という計算がなされることになるので、注意が必要です。

(2) カンボジア

カンボジアにおける時間外労働手当の割合は以下のように規定されています。

・休日以外の午前5時から午後10時まで:150%

・休日以外の午後10時から翌午前5時まで(夜間残業):200%

・休日(祝日以外の土日等):200%

・祝日:100%+100%

*祝日の場合には注意が必要です。
祝日は日本と異なり「Paid Public Holiday」即ち、そもそも有給休暇なので、働かなくても100%の賃金の給付を受けることができます。その上に勤務することで100%分(通常の賃金)を受けることができるというロジックになっています。 

時間外手当計算の基礎は月の基本給額とされています。
この点について注意すべきこととしては、夜間シフト労働者の残業額です。

「夜間」シフトの労働者は、昼間のシフトの労働者の130%の賃金を受けることができます。
なお、ここにおける「夜間」は 上記夜間残業における「夜間」とは異なり、午後10時から翌朝午前5時までを含む連続する11時間をいいますので注意が必要です。

例えば、時給1.3ドルの夜間シフトの労働者が(午前5時以降に)2時間残業をした場合、この労働者は、
1.3ドル✕150%✕2(時間)=3.8ドルの時間外手当の給付を受けることになります。

上記点については仲裁裁定が出されており(労働仲裁2014年127号等)、上記記載と同じ理解に沿うものですが、現地専門家においても意見が割れている状況ですので、実際にこの点が問題となった場合は各自現地専門家にご確認頂くことをお勧めします。