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ASEANへの進出法務、アジアでの不動産取引の法務サポートの仕事を行っている日本人弁護士が最新情報をお伝えします

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かなり暑くなってきました。現在外の気温は36度です。

先週はセミナーのために日本に帰国していたのですが、折り悪く、滞在中は毎日5度以下と寒く、約30度の気温差に体調を崩しそうになりました。

カンボジアに来られる方は、これからが一番暑い時期ですので、ご留意下さい!

また、来月はクメール正月、タイもソンクランでお休みのところが多く、飛行機のチケットもかなり取りにくい状況です。お気を付け下さい!

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今回のテーマは、労働紛争の解決(その2)です。

今回は、ストライキとロックアウトについて説明します。

1.ストライキ

(1) 総論

労働者には、労働仲裁までの全ての解決方法(前回の投稿をご参照下さい)がとられ、仲裁判断に納得することができない場合、労働者の権利を保護するためにストライキを実施する権利が認められています(労働法(以下、法令名省略)320条)。なお、交渉もしくは仲裁が実施されている間は、労働者はストライキを実施することはできません(321条)。

(2) 手続

労働者がストライキを実施するためには、以下の2つの手続きを行う必要があります(323条から329条)。

以下の手続を経ずに行われたストライキは、違法ストライキに該当します。また、暴力的および非平和的なストライキは、違法ストライキに該当します(336条、337条)。

・   秘密投票による、ストライキの実施に関する労働組合員の承認

・   使用者および労働省に対する、7営業日前の事前通知の実施

ストライキ実施中、合法ストライキもしくは違法ストライキを問わず、出勤していない労働者には、給与を得る資格がありません(332条)。

(3) カンボジアにおけるストライキの取り扱い

ストライキの適法性は、労働裁判所が存在しない現状、民事裁判所がその判断権限を有します。

使用者側は、違法ストに対抗するためには、訴訟提起・違法ストライキ禁止の仮処分を起こさなければならず、それには一定の時間・費用が必要となることから、カンボジアでの労働組合・ストライキへの対抗はかなり難易度が高いものと感じています。

他方、使用者はストライキを実施する労働者に対して、いかなる罰則をも課してはならず、ストライキを実施する労働者の入れ替えのために新規に採用活動を行うことは、その事業を維持するために必要な場合を除いてはできないと規定されています(334条)。

2.ロックアウト

使用者が、労働者を職場から締め出す(ロックアウト)場合、これには、ストライキに関する規定が準用されます(318条)。

その他詳しくは、NNAさんでのカンボジア・ビジネス法20回連載(タイ版:2015年4月23日付)で書かせて頂いていますので、詳しくは下記リンクをご参照下さい。

(カンボジア・ビジネス法講座 第20回 PDFファイル)