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ASEANへの進出法務、アジアでの不動産取引の法務サポートの仕事を行っている日本人弁護士が最新情報をお伝えします

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8月30日に大成出版社より「メコン諸国の不動産法」が出版されました。

私が編著・カンボジア法を担当させて頂いており、タイ法は松本久美弁護士、ベトナム法は工藤拓人弁護士、ミャンマー法は外山香織弁護士、佐野和樹弁護士、ラオス法は藪本雄登、内野里美両専門家が担当しております。

同書はメコン諸国各国で法律実務を行う弁護士・専門家が著した専門書であり、私達が日々の業務から得られた知見を出し惜しみなく記載しております。日本では東南アジアの不動産法・規制に関する正確な情報が得られにくいと思いますので、同書が少しでも読者の皆さんのお力になれればと思います。


メコン諸国の不動産法―メコン地域における不動産投資よりスムーズかつ安心なものに
メコン諸国の不動産法―メコン地域における不動産投資よりスムーズかつ安心なものに

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村上 暢昭
大成出版社
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連載第21回目のテーマは、労働組合・労働者代表です。

今回は、労働組合の残りとして、最大代表労働組合について説明します。

1.最大代表労働組合とは?

労働法にも代表労働組合に関する記載はありましたが、新労働組合法は、「最大代表労働組合」(Most Representative Labor Union)として、大きな権限を付与しました。

最大代表労働組合は、各企業又は事業所単位でその地位が認められます(労働組合法54条1項)。

2.最大代表労働組合となるための要件

まず、労働組合となるためには、労働省に登録されなければなりません(同法11条)。その上で労働省から、最大代表労働組合としての認証を受ける必要があります(同法56条、57条)。

労働組合法は、以下の通り、最大代表労働組合となるための要件を定めています(同法54条2項)。

・組合員に職能、文化及び教育サービスを提供することを示すプログラムを有し、実践していること
・組合員証を保有する最も多くの組合員の正確な一覧表を有していること
・企業又は事業所において、以下の割合を超える最も多くの組合員からの投票を得ていること
①企業内の組合数が1つだけの場合:全労働者の30%以上が組合員であること
②2つ以上の場合:
他の組合からの支持を含めると、全労働者の30%以上の組合員から指示を受けていること

3.最大代表労働組合の権限

最大代表労働組合は、以下の権限を有します。

・集団的労働紛争を処理する独占的権限(同法55条)
・団体交渉及び労働協約に関する独占的権限(同法55条、58条)

他方、労働組合法59条は、最大代表労働組合が存在する場合のそれ以外の少数組合の権限・役割について規定しています。
これによると、少数組合は、最大代表労働組合が団体交渉によって締結した労働協約が規定する権利・給付について自己の組合員を代表することができるだけであり、条件について再交渉や変更を試みるなど、団体交渉権を有しません(同法50条、59条)。

連載第21回目のテーマは、労働組合・労働者代表です。

今回は、労働組合について説明します。

1.労働者の権利

労働者には、自由に労働組合を結成する権利(労働法266条1項)、労働組合に加入する権利(労働法271条、労働組合法5条)、労働組合に加入しない自由・労働組合から脱退できる自由(労働法273条、労働組合法7条)が認められています。

労働者は、加入組合及び使用者に署名・拇印を押印した書面を提出することで当該組合から脱退することができます(労働組合法7条2項)。

2.労働組合の登録

労働組合が法律上の権利・利益を享受するためには、労働省に登録しなければならず(労働組合法11条)、登録されていない又は登録を取り消された組合は違法とみなされます(労働組合法14条2項)。

登録されている労働組合については、組合規則や組合長の名前等の情報が管轄の労働局に記録されますので、会社としては労働局でこれらの情報を調査することが可能です。

労働組合が登録を維持するためには、年次の財務諸表・活動報告書を組合員に開示し、その写しを翌年の3月末までに労働省に提出すること等を行わなければならず、労働省からの厳しい監督下に置かれることになります(労働組合法17条)。

労働裁判所(現時点では未設置)は、労働組合の登録を取り消す権限を有しており、労働省は労働裁判所に対して労働組合の取り消しを求めて訴えることができます(労働組合法19条)。

3.組合費

組合費は通常、労働組合の組合員である各労働者から当該労働組合に対して直接支払われますが、労働者が書面で申請した場合、使用者は、給料から差し引いて組合費をその所属組合に対して直接支払うことができます(労働法129条1項、労働組合法26条)。

 

かなり暑くなってきました。現在外の気温は36度です。

先週はセミナーのために日本に帰国していたのですが、折り悪く、滞在中は毎日5度以下と寒く、約30度の気温差に体調を崩しそうになりました。

カンボジアに来られる方は、これからが一番暑い時期ですので、ご留意下さい!

また、来月はクメール正月、タイもソンクランでお休みのところが多く、飛行機のチケットもかなり取りにくい状況です。お気を付け下さい!

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今回のテーマは、労働紛争の解決(その2)です。

今回は、ストライキとロックアウトについて説明します。

1.ストライキ

(1) 総論

労働者には、労働仲裁までの全ての解決方法(前回の投稿をご参照下さい)がとられ、仲裁判断に納得することができない場合、労働者の権利を保護するためにストライキを実施する権利が認められています(労働法(以下、法令名省略)320条)。なお、交渉もしくは仲裁が実施されている間は、労働者はストライキを実施することはできません(321条)。

(2) 手続

労働者がストライキを実施するためには、以下の2つの手続きを行う必要があります(323条から329条)。

以下の手続を経ずに行われたストライキは、違法ストライキに該当します。また、暴力的および非平和的なストライキは、違法ストライキに該当します(336条、337条)。

・   秘密投票による、ストライキの実施に関する労働組合員の承認

・   使用者および労働省に対する、7営業日前の事前通知の実施

ストライキ実施中、合法ストライキもしくは違法ストライキを問わず、出勤していない労働者には、給与を得る資格がありません(332条)。

(3) カンボジアにおけるストライキの取り扱い

ストライキの適法性は、労働裁判所が存在しない現状、民事裁判所がその判断権限を有します。

使用者側は、違法ストに対抗するためには、訴訟提起・違法ストライキ禁止の仮処分を起こさなければならず、それには一定の時間・費用が必要となることから、カンボジアでの労働組合・ストライキへの対抗はかなり難易度が高いものと感じています。

他方、使用者はストライキを実施する労働者に対して、いかなる罰則をも課してはならず、ストライキを実施する労働者の入れ替えのために新規に採用活動を行うことは、その事業を維持するために必要な場合を除いてはできないと規定されています(334条)。

2.ロックアウト

使用者が、労働者を職場から締め出す(ロックアウト)場合、これには、ストライキに関する規定が準用されます(318条)。

その他詳しくは、NNAさんでのカンボジア・ビジネス法20回連載(タイ版:2015年4月23日付)で書かせて頂いていますので、詳しくは下記リンクをご参照下さい。

(カンボジア・ビジネス法講座 第20回 PDFファイル)

少しずつ暑くなってきました。今日は万物節という祝日でカンボジアはお休みです。

ということで久しぶりにNNAさんの連載の紹介をさせて頂きます。

(気付いたら、19回連載のご紹介は2度目でした…)

(重要ですので、再度ご覧頂ければ幸いです!)

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今回のテーマは、労働紛争の解決(その1)です。

今回は、労働紛争が起こった際の手続について説明します。

1.事前調停

(1) 個別的労働紛争の場合

個別的労働紛争が社内における協議で解決できない場合、労使当事者は労働監督官に調停を申し立てることができます(労働法300条2項)(調停を行わずに直接裁判を行うことも可)。

ここでは、一方当事者からの要望が要望書としてまとめられ、1つずつその要望について協議が行われます。

調停の内容は、その結果にかかわらず、報告書にまとめられ(同条3項)、各当事者に交付されます。

労働監督官の面前で成立した合意書は法的拘束力を有しますが(同条5項)、調停が不調に終わった場合は、次の手続に進むことになります。

(2) 集団的労働紛争の場合

他方、当該労働紛争が集団的労働紛争(複数の労働者との間での紛争)である場合、当事者は労働監督官に当該紛争の報告をしなければならず、労働省は、当該紛争を調停に付さなければなりません(303条から305条)。

労働省は、報告後48時間以内に調停員を任命し(304条)、調停員任命日から15日以内に調停期日が開かれなければならないとしていますが(301条2項)、実際は、申立後すぐに、労働省で行われることが多いと認識しています。

調停が不調に終わった場合、調停員は報告書を作成し(308条)、その後、各当事者にも交付されます。

2.労働仲裁・裁判

(1) 個別的労働紛争の場合

事前調停が行われた場合、労使当事者は、調停が不調に終わった後2ヶ月以内に訴訟提起を行わなければならず、2ヶ月を経過した後に提起された訴訟は却下されますので(301条6項)、注意が必要です。

(2) 集団的労働紛争の場合

事前調停が不調に終わった場合、原則として労働仲裁手続がとられなければなりません(309条)。

仲裁手続中、労働者はストライキを、使用者はロックアウトを行ってはなりません(320条)。これに反する場合、仲裁委員会よりストライキ・ロックアウトの中止命令が出され、それでも継続される場合は仲裁委員会での手続が中断されます。

仲裁委員会は、事件受理後15日以内に裁定結果を労働大臣に報告しなければならないと定められており(313条)、速やかな紛争解決が予定されています。

当事者は手続開始前に合意により、仲裁委員会の判断を最終的な紛争解決手続にするか否か(BindingかNon-Bindingか)を選択することができます。

Non-Bindingの場合であっても、仲裁判断通知後8日以内に判断に対する異議申し立てがなされない限り、仲裁判断は確定し、拘束力を有することになります。

その他詳しくは、NNAさんでのカンボジア・ビジネス法19回連載(タイ版:2015年4月8日付)で書かせて頂いていますので、詳しくは下記リンクをご参照下さい。

(カンボジア・ビジネス法講座 第19回 PDFファイル)

プチュンベンが終わり、次は水祭りが来ます。

11月もお休みが多いのでカンボジアの年末は一瞬です。もうすぐ雨季も終わり、一番過ごしやすい時期が来るので楽しみです。

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今回のテーマは労働紛争の解決手続(組織内紛争処理手続・調停手続・仲裁手続)です。

1.紛争の種類

労働紛争は、集団的労働紛争個別的労働紛争に分けられます。
前者は、紛争の相手方が一団の労働者との間の紛争を言い、後者は個別の労働者との間の紛争を言います。

2.個別的労働紛争の場合

個別的労働紛争が当事者間で解決できない場合、紛争当事者は調停による解決を求めることができます。
この場合、当事者は労働監督官に調停の実施を求めることになります。

調停によっても解決しない場合又は調停によらない場合における紛争解決方法としては、(労働裁判所が未設置であるため、現在のところ民事裁判所に対する)訴訟提起が考えられます。

3.集団的労働紛争の場合

個別的労働紛争が当事者間で解決できない場合、調停以外の紛争解決方法を採用する旨の合意がない限り、次のステージとして、調停による紛争解決が図られることになります。

調停が不調に終わった場合には労働仲裁手続が採られることになります。

その他詳しくは、NNAさんでのカンボジア・ビジネス法19回連載(タイ版:本年4月8日付)で書かせて頂いていますので、詳しくは下記リンクをご参照下さい。

(カンボジア・ビジネス法講座 第19回 PDFファイル)

ご報告が大変遅くなったのですが、今年3月より、ジェトロさんホームページにて、藪本くんが編集責任者として作成したカンボジア会社設立マニュアルが公開されています。

商業省での会社設立登記、税務署での税務登録そして労働省での申請手続に至る一連の会社手続に関する、弊社が知る限りの最新の情報を提供させて頂いております。

特に、カンボジア進出を考えられている方、カンボジア進出を進められている方にお読み頂けますと幸いです。