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ASEANへの進出法務、アジアでの不動産取引の法務サポートの仕事を行っている日本人弁護士が最新情報をお伝えします

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昨日は僕がカンボジアに来てから一番の豪雨でした。

今朝出勤時周りを見てみると、床上浸水している家、していない家が見受けられました。

カンボジアはパッと見フラットなので、普段はどこが低くて、どこが浸水するかは分かりません。不動産の購入・賃貸を考えられている方は、こういう時のチェックが大事なのかもしれません。

今朝はカンカン照りで既に道は乾いています笑

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今回のテーマは、無期労働契約の終了(その2)です。

前回は最後に「正当な理由」に基づく解雇についてお話ししました。

そこで、「「正当な理由」がない不当解雇については解雇が無効とされる」とお話ししましたが、今回はその際の権利関係(この場合においては使用者がどのような義務を負うか)についてお話しします。

1.損害賠償請求権

労働法91条1項・2項によれば、労働者は、不当解雇された場合、使用者に対して、事前通知に代わる補償金・解雇補償金とは別に損害賠償金の支払いを求めることができます。

そして、賠償金の額は解雇補償金と同額と推定されます(同条3項)。

解雇補償金の金額ですが、これは勤続年数により異なり、6ヶ月以上12ヶ月以下の場合は7日分、12ヶ月を超える場合は、1年毎に15日分最大6ヶ月分の賃金及び付加給付の相当額の合計金額となります(89条1項)。

*12ヶ月を超える場合において、1年に満たない端数については、それが6ヶ月を超える場合には1年とみなされますので注意が必要です(同項)。

2.再雇用+損害賠償

上記に加え、労働者は不当解雇の場合、使用者に対して再雇用及び解雇時から再雇用時までの期間の賃金相当額の損害賠償請求を求めることができるとされています(詳しくは、JBL3月のニュースレター カンボジア版をご参照下さい。)。

集団的な労働紛争の場合、カンボジアにおける労働仲裁制度は非常にスムーズで裁定が出されるまでの期間は比較的短期間であることから、不当解雇と認定された場合であっても使用者側の損害賠償負担額は大きなものにはなりませんが、個人的な労働紛争の場合には最終的に裁判所で争われることになります。

裁判所での判決にはかなりの時間がかかり、使用者側が敗訴した場合には、使用者側の損害賠償負担額が膨れ上がってしまうことが考えられます。

無期労働契約を締結している労働者を解雇する際には不当解雇と認定されないよう、適切な内容の就業規則の策定・十分な手続保障・証拠収集が必要になろうかと思います。

上記に加え、NNAさんでのカンボジア・ビジネス法18回連載(タイ版:本年3月25日付)では、重大な企業秩序違反を理由とする懲戒解雇・集団的解雇についても書かせて頂いていますので、詳しくは下記リンクをご参照下さい。

(カンボジア・ビジネス法講座 第18回 PDFファイル)

少し日本に帰っていたこともありかなり更新が滞ってしまいました。

7月末のカンボジアの天気はというと、今日は(今のところ)降らなかったものの、ほぼ毎日雨模様です。

個人的には毎日三色外食なので、少し変化がほしい今日この頃です。

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今回のテーマは、無期労働契約の終了(その1)です。

今回もまず、有期労働契約と無期労働契約の違いをおさらいします。
・契約終了時の支払い(有期の場合:退職金、無期の場合:解雇補償金)
・契約終了事由

1.契約終了時の支払い

無期労働契約終了時に支払われる金員は、労働契約がどのような理由で終了した場合であっても発生する有期労働契約と異なって、「解雇補償金」です。即ち、支払いが行われるのは、使用者が労働者を解雇した場合に限られます。

また、使用者は、重大な企業秩序違反行為に基づいて労働者を解雇した場合にも、解雇補償金支払義務を負いません。

2.契約終了事由

無期労働契約における労働契約の終了は一般的に、「正当な理由」に基づく契約の終了、重大な企業秩序違反行為を理由とする懲戒、合意解約、不可抗力による契約の終了とされています。

3.「正当な理由」に基づく解雇

日本においても、正当な理由がない解雇は権利の濫用として無効とされる(解雇権濫用法理)のと同様、カンボジアにおいても「正当な理由」がない不当解雇については解雇が無効とされますので十分注意が必要です(詳しくは、JBL3月のニュースレター カンボジア版をご参照下さい。)。

日本と同様、「正当な理由」と非常に曖昧な文言が用いられている上、カンボジアではまだこの点に関する仲裁裁定・判決の蓄積が不十分な状況です。

従いまして、カンボジアにおいても日本同様に解雇には十分な配慮・慎重な手続が必要といえます。

その他詳しくは、NNAさんでのカンボジア・ビジネス法17回連載(タイ版:本年3月11日付)で書かせて頂いていますので、詳しくは下記リンクをご参照下さい。

(カンボジア・ビジネス法講座 第17回 PDFファイル)

世間では最近暑くなってきたというウワサを耳にしますし、パソコンの温度計は38℃とか40℃を表示しているんですが、僕はほとんど部屋に籠りっきりなので、全く季節の変化を感じません(汗)

というわけで、4月のカンボジアは夏真っ盛り(らしい)です!

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今日は、(4月、4月と言いながら、)最近アップされた3月分のニュースレターを紹介させて下さい。

3月のニュースレター(カンボジア版)では、ナガ・ワールド事件を紹介しています。
 

労働仲裁委員会は同事件において、

・解雇の相当性の判断方法

・解雇が不当であった場合おいて、解雇された労働者が望んだ場合は当該労働者を再雇用しなければならない

・再雇用が認められた場合には同時に不当解雇時から再雇用時までの賃金相当額が損害賠償金として認められうる

・不当解雇された労働者は再雇用又は解雇補償金と同額の損害賠償の請求のいずれかを選択的に請求できる

ことについて判断しています。

本裁定において、カンボジアにおいても解雇に高いリスクがあることが明らかになっており、非常に高い重要性が認められる裁定であると思われます。

詳しくは、下記PDFファイルをご参照下さい。

(JBL最新カンボジア法務事情 PDFファイル)